

柔軟な発想力と卓越したチームワークで準優勝&Cygames賞を勝ち取った
「プラボキッズ」の3選手にインタビュー
2025年の12月7日(日)に池袋・サンシャインシティで開催された「全国小学生プログラミング大会 ゼロワングランドスラム」、通称「ゼログラ」で優勝チームにわずか2点差で準優勝となった「プラボキッズ」。ロボット競技、ハッカソン競技両方における柔軟な発想力とそのチームワークは、大会一といっても過言ではありません。彼らのチームワークの秘密やプログラミングに対する想い、将来の夢などについて訊いてみました。

写真左➡右/椎名春樹選手(小6・愛知県)、大橋岳朗選手(小6・愛知県)、芝田正輝選手(小5・福岡県)
準優勝&ゲームが評価されCygames賞!決勝まではどんな準備をした?
―準優勝&Cygames賞、おめでとうございます。大会を振り返ってみて、どうですか?
椎名選手:シンプルに嬉しい気持ちと、あとは2点差だったらもうちょっと行けたんじゃないかという悔しい気持ちもちょっと。でもしっかり出し切ったなとは思います。
芝田選手:やっぱり嬉しい気持ちです。と言いながら、ロボット担当としては、サイドポケットあと1つだけ制圧していればな、っていう気持ちで。
大橋選手:嬉しい気持ちもありますが、ハッカソン競技でもう少し工夫したかったなというところはあります。
―ロボット競技、ハッカソン競技でともに2位につけるバランスの良さで、ハッカソン競技においては、直前に与えられた「Skeleton(ガイコツ)」のスプライトを最大限にゲームに落とし込んだことがCygames賞受賞にも繋がりました。
大橋選手:そうですね。オンライン練習の時は、スプライトを、動物系、乗り物系、食べ物系、などに分類して、それに応じたゲームのパターンをいくつか用意していたのですが、まさかのガイコツで、どれにも分類できないっていう(笑)。でも最終的に、ガイコツだからこそできる、というゲームに仕上がったので、それをゲーム会社の方に評価されたというのはとても嬉しいです。

―事前の練習についてもう少し詳しく教えてくれますか?
大橋選手:チームが決まってから決勝までのひと月ちょっとの間で、ミーティングは12回やりましたね。
椎名選手:何回やっても楽しかったです。大会に向けての練習って意味もあるんですけど、半分くらいは遊んでた感じが……(笑)。
芝田選手:自分のアカウント名を変更するとか、練習の合間にちょこちょこいたずらもして……楽しかったです!
―本当に仲がいいですね。
椎名選手:芝田さんはとにかく元気がいい。元気に挨拶してくれるし、いつも元気をもらえる。でも元気だけじゃなくて、記憶力がすごく良くて。例えば、僕が作ったプログラムの良い点を一度見ただけで覚えていてくれて、次の日、「できました!」って見せてくれるんです。もうすごいなっておもって。
大橋選手:椎名さんもプログラミングのスキルがすごく高いです。ミーティングで、スクロールの動作-三角関数のサイン(sin)、コサイン(cos)、タンジェント(tan)とか教えてくれて。
芝田選手:大橋さんは、チーム全体の空気を良くしてくれる優しい人。あと大橋さんがプログラムするビームはすごいです!
抜きんでたスピードで会場を驚かせたロボット。その秘密は?

―ちなみに芝田さんはロボット担当でしたが、どうでしたか、他のふたりから見て、芝田さんのロボットは?
大橋選手:とてもシンプルでいい。スピードが速くて。芝田さんらしいロボットかなと。
椎名選手:最初のミーティングでロボットの戦略を決める感じかな、と思ってたんですけど、もう形が出来上がっていて、作戦もすでに考えてくれていて。一応全員で話し合いもしたんですが、ベースは芝田さん。安心感のあるロボットでした。
―リスタートせずにフィールドを回遊する作戦でしたね。「モグラ作戦」という名前もユニークでした。最終調整ではどんなことをしましたか?
芝田選手:摩擦とか関係なしでいけたんで、最後のサイドポケットに向かうところを調整したくらいです。
―初戦、持ち前のスピードで先にセンターポケットを埋め、会場から歓声も上がっていました。
芝田選手:その時はやっぱり嬉しかったですね。プログラマスターズに先に真ん中のポケットを埋められたときは悔しかったですけど、戦略との相性。ロボット競技が2位になった後は、「ハッカソンで高得点叩き出すぞ!」と気持ちを切り替えました。
そしてハッカソン競技へ。決断力、柔軟な発想、チームワークで押し上げた完成度。
―そうしてハッカソン競技を迎えるわけですけど、順番はどうやって決めましたか?練習の時から決めていましたか?
椎名選手:大橋さんはコスチュームを加工していい感じにするのが得意で。練習の時からそういう作業を任せていたんですが、決勝ではそういう加工が重要だなってなったので、大橋さんを1番目にしました。芝田さんと僕で、残りを二人でこなせたら良いかなという感じでした。そしたら芝田さんが「じゃあ次、僕行きます」って言ってくれたんで。
―当日の話し合いで決めたんですね。素晴らしい決断力だと思います。
大橋選手:今回は、流れてくるガイコツのパーツをタイミングよく止めるというゲームで、デザインの部分で切り抜き作業や背景などやることが多かったので、間に合うか不安でした。

芝田選手:僕は二人に比べるとものすごくプログラムができるわけじゃないので、最後は椎名さんに託そう!と思って。僕はコスチュームとかスタートボタンとかある程度の素材を作って、椎名さんにバトンを渡しました。スコア処理なんかはさっぱりわからないので、そこは椎名さんにメモで残しました。
椎名さん:大橋さんが作っているところは待機席のモニターで見ることができて、順調だな、と思っていたんですけど、バトンタッチした後、芝田さんが保存しないままずっと作業し続けるので、作業画面が待機席に反映されなくて。
―次回以降の選手たちには絶対「保存は大事!」と伝えたいですね(笑)。
椎名さん:コードが全然見られなくて不安だったですけど、いざ開発席に座ってプログラムみてみたら、スタートボタンができていたりと思ったより進んでいて。抜けている要素を探したら、「スコア処理よろしく」っていうメモがありました。自分のやることが明確だったのでやりやすかったです。
大激戦を戦い抜いた小学生プログラマーが語る、ゼロワングランドスラムの魅力

―今回、大会全体を通して、どんなことが印象に残りましたか?
椎名選手:普段ゲームを作るときはひとりで黙々と作る感じですけど、決勝戦のハッカソン競技は、時間も限られた中でしかも3人で作るといういつもと全然違う環境で、新鮮だし面白かったです。
大橋選手:3人で協力しながら、しかも35分という時間に縛られながら、という環境は特別でした。3人で集中してやることで、いいアイデアがどんどん出てクオリティが高いものができました。
芝田選手:僕はロボット競技で前回2回戦まで進んでいるんですが、前回ルールでリスタートの減点が1点だけだったのでリスタートを多用したんですが、今回ルールでは減点が4点と大きいので、「あ、これリスタートしちゃあかんやつや」って思って、今回の「モグラ作戦」を思いついて。
―ルール改定でさらに工夫を凝らす機会になったんですね。多分ロボット競技もハッカソン競技も、どんどん参加者のレベルが上がってくるので、競技を作る方も大変なのではと思います。ちなみに芝田さんは5年生ですが、来年も挑戦しますか?
芝田選手:もちろんです!!
プログラミングという強みを武器に、それぞれの将来へ。

―普段の環境の話も出ましたが、みなさんは今どのような環境でプログラミングに触れていますか?
大橋選手:主に家でやっていて、月に2回、リアルでプログラミングが好きな人が集まって自分の作品を見せ合ったり、プログラミングについて教え合ったりする機会があって、それに参加しています。Scratchが中心です。
椎名選手:僕はScratchを中心にやっていて、3Dのやつを作りたいなと思って頑張ってます。それと最近はHTMLやCSS、JavaScriptを教える教材アプリを、週に1回塾でやっています。
芝田選手:毎週ロボット教室に行っていて、そこで色々コードを組んだり、あとは空いているときはずっとScratchをやっています。ロボットは小2から続けています。
―みなさんがこんなに夢中になるプログラミングの魅力って何でしょう?
大橋選手:自分やみんなが想像したことを形にできることは魅力だと思います。
芝田選手:身近な家電製品とかにも使われていると思うとすごいなと思います。あと、いつどんな時でもコードが組めるのは僕にとって魅力です。
椎名選手:自分の手で作ったものってやっぱりすごく達成感があるんですよね。「本当にこれを作るぞ!」と思ったらちょっとずつそれができてくるのが嬉しくて、楽しくて、どんどんのめり込める。そこが魅力だと思います。
―みなさんの将来の夢を聞かせてもらえますか?

芝田選手:僕はロボットが好きで、ロボコンも出てみたいし、物理エンジニアになりたいです!
大橋選手:ゲームを作って人を楽しませたり、便利なアプリを作ったりして世の中の役に立ちたいです。今回の大会でみんなと一緒に作る楽しさを経験できたので、将来にいかしたいです。
椎名さん:僕はプログラミングを使って、ゲームやアプリやツールやそういったものを通していろんな人を楽しませる職業に就きたいなと思っています。今回準優勝・Cygames賞を取れたことで、やっぱりプログラミングが向いているんだなという自信にもなったので、その気持ちがさらに強くなりました。それから、今回二人とチームを組んだように、自分の好きなジャンルで盛り上がれる相手が結構いるということがわかったので、そういう人たちと一緒に仕事ができたらなと思っています。
ゼロワングランドスラムの公式 YouTube チャンネルでは、決勝大会当日の様子をフルバージョンにてアーカイブ配信中。ぜひ小学生プログラマーが繰り広げる熱き戦いをご覧ください。
決勝戦アーカイブ配信


